バービー見てきた。

30代男性のバービー評
yuki 2023.08.03
誰でも

バービー 見てきました。映画館に着いたら会場の9割ぐらいは女性でしたね…。その瞬間に「あれ ちょっと間違えたかな」と思いました笑。フィンランドの映画って字幕がなんとフィンランド語とスウェーデン語の二ヶ国語が同時に流されます。ちょっとびっくりしました。

ということで 本題入ります。総評としては「まあ面白かった」ですかね 、個人的には Netflixとかで無料配信されたら見た方がいい、ぐらいのおすすめ具合ですね。

こんな人にオススメ

・20代後半から40代ぐらいで昔 バービー を遊んでいた人。(バービーとリカちゃん人形って本質的にどう違うかわからないですけど、バービーの小ネタが満載っぽさはあります)

・現代社会は女性にいろんなことを要求していると考えている人(キャリア、出産、容姿etc)

・社会問題をコメディタッチに描かいているのを好きな人

こんな人は見なくていい。

・現代社会の諸問題を指摘されると「押し付けがましい」と考えている人

・現代社会は人々(男も含む)にいろんなことを要求していると思わない、もしくはそれでもいいと思っている人。

・現代社会の問題をコミカルに描くのが苦手な人

・児童(性的なジョークわりとあります)

個人的に良かったのが、 「映画監督が (SF) 映画をちょっと好きなのかな」と思ったこと。「2001年宇宙の旅」のパロディから始まるこの映画は、割と過去の映画へのオマージュが多い。ってか映画を見終わったときの最初の感想が「マトリックスの影響うけすぎだろ、これ」。主人公がコンパートメント型のオフィスで黒服の男から逃げるシーンからマトリックスのオマージュっぽくなり、その後のシーンはマトリックスみてないと「え?これ何?」と視聴者を置いてけぼりにしていってるんじゃないか?女性が大半をしめる観客なんだが、果たして何%の人間がマトリックスリローデッドを見ているor覚えてるんだ?と思いながら視聴。

個人的には良かった点&苦手だった点。(完全ネタバレはしてませんが、まっさらで見たい人はスルー推奨)

バービー役のマーゴット・ロビー美人すぎ笑。さすが「ウルフ・オブ・ウォールストリート」で絶世の美女役で出てるし、ハーレクイン役をやってる女優。私が好きな映画「アバウトタイム」でもセクシー美女役やってますからね。(え、今思ったけど、この人何年ハリウッドにいるんだ・・?)最後の方に金髪じゃないマーゴット・ロビーも出てくるけど可愛い笑。美人が悲しんだり、社会問題訴えても、なんも心に響かないんだわ、これが。「いやでもお前、その美貌で大金と名声を得てるやん、俺ら持たざるものはどうしたらええん?ルッキズムという巨悪に立ち向かってくれよ、ワーナー・ブラザース」と思わんでもない笑。とはいえ彼女の美貌にも驚いたが、冒頭のマーゴット・ロビーがバービーになりきるシーンは彼女の演技力の高さにも感心。

バービーの彼氏役である「ケン」とは何か?について深掘りしてるのも面白い。現実社会で、パートナー間でパワーバランスが不均衡なカップルに関する批判的な視点を送られていたのもの良かった。

またバービーの功罪に関してきっちり触れているのは高評価。ルッキズムについてもちゃんと触れてました。一瞬だけだけど、アメリカ人のインディアン虐殺の歴史なんかにも触れてて、(アメリカの)現代の諸問題についても多角的にちゃんと触れてます。

バービーが持ち主を探すシーンがあるのだが、そこには大きなプロットツイスト(どんでん返し)があり、そのどんでん返しは素晴らしい。

個人的にはコメディのタッチや全体的な絵柄がちょっと幼稚過ぎる。おかしなことを言ってるのは100も承知だが、「バービーの世界観」が個人的にあわなかった笑。(バービーの映画みて何言ってるんだよ、って感じ笑)もう少し「ウィットに富んだ」って感じがいい。

ここからは完全なネタバレ含む、私が個人的には苦手だった点。

マトリックスからインスパイアされてるのか?って確証を得たのがが、「マトリックス リローデッド」の「バックドア」のシーンから出てきた謎のおばあちゃんが「バービーの生みの親」だったこと。マトリックスみてるやつなら「バックドア」を開けて出会うのは「オラクル」=「マトリックスの設計者」だからオチ予想できるやん〜!ってなってしまった。まぁいいんですけど。展開が読めたので興ざめ。

バービーが複数のケンを仲違いさせる方法として、バービーが浮気っぽいことをする(別のケンとイチャイチャする)という方法を取った。バービーの思い通り、ケンは相手のケンを攻めるのだが、これを見た瞬間「いや、この女に対して興ざめするわ」と思ってしまった。日本では「男性が浮気されたら浮気した女性に怒る、女性が浮気されたら浮気した男性でなく浮気相手の女性に怒る」と言われているようだが、海外では文化の違いだろうか?ショーペンハウアーは「男同士は本来、互いに無関心なものだが、女は生まれつき敵同士である」なことを言っているので、割と時代・場所を問わずに、「女性は女性に敵意が向きやすい」と思っていた。

グリースに代表される1970年代のミュージカルっぽいケン(の仲直り)のシーンは冗長。正直、バッサリカットしていい。観客はノスタルジアを思いこさせるほど年老いてないし、「新しい表現だ!」とおもうほど若くない。意図も不明であった。

物語の大オチが下ネタ。好きじゃない。

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